坐骨神経痛を治すための手術を受けてきました。
その名も「腰椎固定術」です。
この手術の目的は大まかに 2 つ。
- 坐骨神経痛の原因となっている椎間板ヘルニアを取り除く
- 腰椎分離すべり症を起こしている腰椎をボルトで固定して骨を移植する
入院期間は一週間ほど。
手術は成功しましたし、経過も一応は順調なんですが……。
まー大変でした(笑)
同じ手術を検討している人や、近日中に受ける予定の人は、こんなことが気になっているんじゃないでしょうか。
- 入院中にどんなことをするの?
- 手術した後すぐに動けるの?
- 全身麻酔ってどんな感じ?
- リハビリっていつからどんなことをするの?
僕も手術を受ける前は同じような疑問や不安を抱えていました。
だって、いくら検索しても実際に受けた人の体験談が見つからないんですから。
そこで、僕が書くことにしました。
医療に関する専門的なことは書けませんが、僕が実際に体験したことなら書けますからね。
入院初日から手術、そして退院までの入院生活について把握できるように、あくまで僕目線での出来事や感じたことをまとめてみます。
もちろん病院や体の状態によって変わってくるでしょうが、大まかなイメージは掴めるかと。
ご参考までに。
実際に書いてみるとかなり長くなってしまったので、5 つに記事を分けます。
第一回のこの記事では、
- 手術前日はどんなことをするの?
- 絶食や絶水は必要? するとしたらいつから?
- 全身麻酔ってどんな感じ?
- 手術後はやっぱり痛い?
- いろんな管とか機械とか取り付けられるの?
といったことを書きました。
ではどうぞ。
クリックできる目次
入院前日(手術 2 日前)
入院に伴う事前の新型コロナ PCR 検査(の検体採取)のため来院。
今の時期(2021 年春)ならではですね〜。
ちょうど感染者が増加していた時期と重なっていたので、最悪手術の延期とかの可能性も考えてたんですが……。
無事に手術できてよかったです。
検査結果は即日で、陽性の場合のみ 20 時までに連絡があるとのこと。
20 時を過ぎても連絡がなかったので陰性。
予定通り、翌日から入院することになりました。
入院初日(手術前日)
入院は手術の前日でした。
ここは病院によって違うと思うので、事前に確認しておいてくださいね。
午前中:入院手続き、整形外科診察
「10 時〜 10 時半に来てください」と言われていたのに到着したのは 10 時半ちょっと過ぎ。
これはさすがにやばいかと思ったら、入院手続きの順番待ちがズラーッと並んでいて、結局それから 1 時間近く待つことになりました。
入院手続き、ようやく完了。
再診の受付を済ませて整形外科の診察待ち。
また何時間も待たされるんじゃなかろうな……。
— ざこいた@坐骨神経痛が痛かった人 (@zakoita) April 27, 2021
案の定、整形外科の診察室に呼ばれたのは 12:30 を過ぎた後でした……。
昼間:手術前の準備や検査、聞き取りなど
整形外科の診察を終えて、病室に着いたときには 13:00 を過ぎていました。
それから怒涛のように次々とタスクをこなしていきます。
- 身体測定
- 部屋の設備などの説明
- コルセットの業者到着、調整(←事前に注文していたもの)
- 歯科での検査・クリーニング
- 手術室の看護師による聞き取り
- 病棟の看護師による聞き取り・各種測定(体温、血圧、結集酸素濃度)
- 薬剤師による聞き取り
- レントゲン撮影
- 整形外科で渡された各種同意書にサイン
これらをこなしつつ、空いた時間を見つけては昼食を口に放り込みます。
すべてが終わった頃にはもう日が傾いてました。
病室到着
→身体測定
→部屋の説明
→コルセットの業者到着、調整
→歯科から検査の呼び出し(イマココお昼食べるヒマねぇ!
— ざこいた@坐骨神経痛が痛かった人 (@zakoita) April 27, 2021
歯科では歯石を取ったりフッ素を塗ったり、割とガッツリなクリーニングでしたね。
手術中に挿管するので歯の状態をチェックするのは分かるんですが、歯石まで取る必要はあったんでしょうか。
それとも単なるサービス?
看護師や薬剤師が入れ代わり立ち代わり聞き取りに来たんですが、全員に「薬のアレルギーはないですか?」って聞かれました。
他にもけっこう共通した質問があって、同じことを何回も答えるのはなかなか面倒でしたね。
夕方:シャワー、夕食、浣腸
17 時頃にシャワーへ。
手術後は一週間ほど浴びることができないので、この日が浴び納め(?)。
介護用の大きなお風呂の隅っこにちょこんとシャワスペースがありました。
足ふきマットは備え付けのものがありましたが、タオルや石鹸などはすべて持参。
病院によっては有料で用意してくれるところもあるので、事前にしっかり確認しておきましょう。
18 時頃に夕食。
その後、浣腸。
手術の前に中身を全部出しとこうってことでしょうね。
ポンプのような管から液体を注入して、2 〜 3 分我慢したところで限界が来たので放出。
いやー、これはキツかった……。
夜:主治医挨拶、消灯・就寝、絶食開始
20 時過ぎに主治医の先生が来室。
簡単な様子確認と挨拶だけしてあっさりと帰っていきました。
まぁこんなもんかな、と(´・ω・`)
21 時頃には消灯、就寝(と同時に絶食開始)。
手術当日
いよいよ手術当日です。
午前:絶水開始、点滴準備
6 時起床。
看護師さんがやってきて、体温と血圧測定。
(今後入院中はずっと 6 時起床、体温・血圧測定)
持参した痛み止めを飲んで、あとは水分をチビチビと。
絶食なので朝食も食べることもできず、やることがなくてとにかく暇でした。
9 時前に主治医がやってきて「寝れましたか?」「頑張りましょうね〜」とだけ言って去っていきました。
何ていうか、ノリが軽いんですよね……。
そして 9 時を過ぎたところで絶水開始。
今後は何も口にできなくなります。
手術は 12 時からなので、3 時間前からということになりますね。
10 時前には点滴用の針を刺すために看護師来室。
なぜか 3 回も刺されました(左腕失敗→右腕失敗→左腕なんとか成功)。
1 回目と 2 回目も血管に入ってはいたんですけどね。
「手術に耐えられない」とのことで刺し直すことになりました。
普通の点滴用の針と何か違うんだろうか……。
結局左腕に刺すことに。
別の看護師がやって来て何やら相談。
「ぎゃつけつ(逆血?)返ってこうへんねん」
「なんで?」
「わからん。なんでやろ」
(ここで交代)
「浅いねん」
「浅い?」
「めっちゃ浅い」
(奥まで刺していく)
「いけたー」
「おぉ~よかった~」よかった~、じゃねぇわ(´・×・`)
— ざこいた@坐骨神経痛が痛かった人 (@zakoita) April 28, 2021
なんとか成功した後、輸液(水分補給)の点滴をしながら手術を待つことに。
昼間:手術室へ
そして 11:45 頃に自分で歩いて、看護師さん付き添いで手術室へ出発。
ベッドに乗せられてガラガラ〜……という感じではないんですね。
ちょっと残念。
11:45頃に歩いて出発。
指輪は外しておいて、メガネケースのみ持参。
待っててくれた奥さんと合流。
歩きながら二言三言話す。
ゆっくり話す暇はなし。手術室の前の待合スペースのようなところで、手術室担当の看護師に引き継ぎ。
— ざこいた@坐骨神経痛が痛かった人 (@zakoita) April 28, 2021
指輪は事前に外して貴重品入れに。
メガネケースのみ持参し、水分補給用の点滴を掛けたスタンドを自ら押していきます。
手術時間は 3 時間の予定。
待っていてくれた奥さんとナースステーション前で合流。
ゆっくり話す時間はないので、歩きながら二言三言。
どんなことを話したかなー。
子どものことばっかりだったような気がします。
手術室の前で奥さんと別れ、看護師さんと共に奥へ。
待合スペースのようなところで、手術室担当の看護師さんに引き継ぎが行われました。
さらに奥へ進んで、「THE 手術室」という感じの部屋の中へ。
手術台の横にある小さなベッドのような台に腰掛け、点滴を外して上の服を脱ぎます。
メガネも外してケースの中へ。
横になってタオルをかけてもらったところで、 4 〜 5 人くらいが一斉に動き出しました。
「○○手術を行います。よろしくお願いします。お名前は○○さん、……」(←なんとなくのイメージ)
みたいな感じでブワーッと準備が進められていきます。
僕にもいろいろ説明がありましたが、正直ほとんど覚えてません(笑)
だって、あの状況であんな早口で説明されたところで、覚えられるわけないじゃないですか(-.-;)
覚えていることといえば、
- これから全身麻酔の薬を入れていく
- ピリピリした痛みがある(こともある)
- 割と咳き込む
ということくらい。
酸素マスクを付けられ、点滴のルートから 2 種類の薬が入れられます。
1 つめは確かにちょっとピリピリと痛かったですね。
2 つめを入れたときに 2 回ほど咳き込んで、なんとなく視界がボヤーッとなってきました。
で、次の瞬間、目の前に奥さんが居ました。
うぉぉ、すごい!
これが「全身麻酔で時間が飛ぶ」というやつか!
と、ろくに動かない体でちょっと興奮しましたね(笑)
それくらい(感覚的には)あっという間でした。
夕方:手術後、病室でひたすら寝て過ごす
頭はしばらくボヤーッとしてましたね。
いろいろ考えられるようになったのは、病室に帰ってから 2 時間ほど経ってから(17 時頃?)だったと思います。
気が付いたときには、いろんなものが自分の体に取り付けられていました。
- 酸素マスク
- 心電図
- 点滴(痛み止め、抗生剤)
- 尿を溜めるための管(たぶん膀胱に繋がってた)
- 腰の傷口から血液を溜めるための管(ドレーン?)
- フットポンプ(血栓予防で足に圧力をかけるため)
このときの姿を記念(?)に写真に撮ってもらいましたが、まー見事に「手術を受けた人」でしたね(笑)
腰の痛みはかなりありました。
「痛くてどうしようもない」と悶絶するほどではなかったですが、ちょっとでも動いたら息はできなかったですね……。
いろいろ管が繋がっているので、体の向きを変えるときはナースコールで看護師さんを呼ぶよう言われていたんですが、どちらにしろ自力で体を動かそうという気にはならなかったです(-_-;)
ちなみに、このとき着けていた下着は「T 字帯」と呼ばれるもの。
持参するよう病院から言われていました。
簡単に言うと「医療用ふんどし」ですね。
機能的にどうこうという話ではなく、単に看護師さんが患者をお世話しやすくするためのものみたいです。
初めは正直抵抗があったんですが、このときは手術後の疲れや痛みでどうでも良くなってました(笑)
手術後しばらくは麻酔の効果が残っているせいで、お腹がしばらく動いてくれません。
なので、その間は飲み物すら禁止(もし飲んだら吐くそうで……)。
ちょっとずつ飲むことを許されたのは 19 時過ぎだったと思います(手術後 4 時間くらい?)。
お腹が動き出したみたいで、飲み物のお許しが出た。
でもちょっとずつ飲むようにと。
(気持ち悪くなるから)— ざこいた@坐骨神経痛が痛かった人 (@zakoita) April 28, 2021
同じ頃に酸素マスクも取れました。
夜:消灯、痛みと不安でほとんど寝られず
21 時過ぎには消灯。
ただ、すぐに眠れるわけもなく、割と遅い時間まで起きていた気がします。
2 回ほど体の向きを変えてもらいましたが、横向きの姿勢はちょっとつらかったです。
というのも、腰に分厚いクッションのようなものが着いているせいで、腰骨の一点に体重が集中してしまって痛いんですよね……。
しばらくモゾモゾと動き続けて、痛みがマシなポイントを見つけてからようやく眠ることができました。
あと、なぜか消灯直後に主治医がやってきて、手術の説明をものすごく簡単にしていきました。
要点としては以下の 2 点。
- でかいヘルニアが取れた
- 良くなるはず
それだけ?Σ(゚Д゚)
普通はもっと詳しく説明するもんじゃないの……?
後日リハビリ担当の理学療法士さんから手術のことについて聞いたんですが、その方が詳しくて分かりやすかったですね……。
大病院はいろいろとアバウトのようです。
昨日の寝る前に主治医の先生が来て、簡単な説明。
「でっかいヘルニアが取れた」
「あれは痛い」
「あれは痛い」(なぜか2回言った)
「神経を思いっきり圧迫してた」
「良くなるはず」
「リハビリ頑張りましょう」頑張りましょう、って好きやな(´・×・`)
— ざこいた@坐骨神経痛が痛かった人 (@zakoita) April 28, 2021
そんなこんなで、長い一日がようやく終わりました。
動かすことができるのは、頭と腕だけ。
あとは脚の曲げ伸ばしを少し。
ベッドはフラットのままでした。
基本的に翌日も同じ状態が続きます(つらい
※第二回へ続く
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椎間板ヘルニアと腰椎分離すべり症の手術および入院の体験記。【第二回】
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